◆火の見櫓(ひのみやぐら)

 

 災害や火災における住民への情報伝達媒体は、例えばテレビ,ラジオ,サイレン,電話,インターネット,防災行政無線などがありますが、その昔このような物が無いころは火の見櫓が活躍しました。火の見櫓は別の名を望火楼とも言い、火災や自然災害の時にはいち早く災害場所を発見し、櫓に吊るしてある鐘(半鐘)を鳴らしました。
 鐘を鳴らすときには滅多やたらに鳴らすのではなく、打鐘信号といって自治体で決まっていた規則に則り、叩く数・速さ・タイミングにより近火なのか遠火なのか又は火災の種類なども分かるように知らせていたようです。
全国各地に設置されている火の見櫓は、消防団はじめ、地域の人々に支えられ、 生活の安全と安心をめざす公共的な設備として存在し、地域の財産として親しまれていました。
 現在では使われなくなってしまいましたが、今もなお柏市には4基の火の見櫓が存在しております。
 しかし、多くの方に親しまれてきた火の見櫓も、老朽化と存在価値が薄れるにつれ、だんだん姿を消していきました。柏市における4基の櫓のうち2基が平成16年度中に撤去される予定だそうです。
 火の見櫓の設置場所と撤去に関しましては、当ホームページをご覧いただきました、豊四季にお住まいの市民の方から情報をいただきました。この場をお借りしまして御礼申し上げます。

 ある地方自治体では津波警報を知らせる方法として、半鐘を導入したところがあります。設置費用はハイテク機器を使う警報伝達システムの場合と比べ1/10。事前に登録した市職員や消防団員、住民が市防災対策本部から携帯電話などの連絡を受けて打ち鳴らすということで、停電になっても関係なく住民に警報でき、半鐘の音は300〜500メートルの範囲に届くということです。
 半鐘は簡単でだれでも鳴らせ、警報に利用するのは良いアイデアとしながらも、住民の周知徹底や、半鐘担当者への伝達手段、確実性などの課題もありますから、災害情報の伝達には、防災無線や広報車など様々な組み合わせが必要であり、半鐘だけに頼るのは禁物ということです。

柏市に残っている4基の火の見櫓です。画像をクリックすると大きな画像を数枚ご覧いただけます。


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上記の※1〜4の画像は豊四季在住の市民の方から送っていただきました。

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